共生ワークショップ

心理社会的ケア ワークショップ

ジェンダー ワークショップ

共生ワークショップ

第19回共生ワークショップ
第5回心理社会的ケアワークショップ

(総括)

【日時】2011年1月18日(火) 15:00-17:00
【場所】ジャパン・プラットフォーム会議室
    (〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-6-1大手町ビル2階)
【主催】「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」(研究代表者:中村安秀)
【発言者】
桑山 紀彦(東北国際クリニック)
齋藤 和樹(日本赤十字秋田看護大学)
藤森 和美(武蔵野大学)
槙島 敏治(日本赤十字社医療センター)(交渉中)
NGO(交渉中)
中村安秀(大阪大学大学院)

■参加申し込み方法
(1)氏名、(2)所属、(3)メールアドレス をご記入の上、1月15日(土)までにJPF事務局(project@japanplatform.org)までメールにてお申し込みください。
【連絡先】ジャパン・プラットフォーム(担当:板倉純子)
      Tel:03-5223-8891 

第18回共生ワークショップ
「第5回 ジェンダーワークショップ」

「総括」

【日時】 2010年10月8日(金) 14:00~16:00
【場所】 JICA広尾 地球ひろば セミナールーム202(地図:http://www.jica.go.
jp/hiroba/about/map.html)
【主催】 文部科学省ニーズ対応型地域研究推進事業「共生人道支援研究班」、地域
研究コンソーシアム「社会連携研究会」、(財)ケア・インターナショナル ジャパ
ン、(特活)難民を助ける会
【後援】 独立行政法人 国際協力機構

【趣旨】
日本の支援実務者においては、ジェンダーへの配慮が戦略的に行われているケースは
少ない。また、日本の研究者においては、かなり地域研究が特定的・限定的なため、
実務者の人道支援事業に関係するケースは多くはない。ジェンダーという共通テーマ
が、双方の専門性を活かして、事業の効率、効果を高めることが望まれる。

そこで、本ワークショップは次のことを目指す。①日本の実務者が、ジェンダーの視
点を理解し、ジェンダーに配慮した人道支援事業を実施し、事業効果を高めること。
また、平常時の事前調査などで使うジェンダー・ツールが緊急時にどの程度有効かを
検証し課題を導く。②日本の研究者が、実務的な事業に接することにより、ジェン
ダー研究および地域研究に活用するようになること。

第5回ワークショップでは、第1回ジェンダーに配慮した支援戦略(2009年10月5
日)、第2回人道支援から学ぶ(09年11月27日済)、第3回開発支援から学ぶ(10年2
月2日)、第4回評価と研究から学ぶ(10年4月28日)を実施を経て、最終回としての
総括を行う。

【内容】「第5回 総括」
・趣旨説明
・第1~4回のワークショップの発表概要と課題の共有
・下記の各分野におけるジェンダー主流化に向けての改善案について参加者によるグ
ループ討議
(分野:①緊急人道支援事業②開発支援事業③組織運営)
・まとめ <ファシリテーター> 梶房大樹 ㈱かいはつマネジメント・コンサルティ
ング 

【お問い合わせ・お申し込み】
(財)ケア・インターナショナル ジャパン担当: 武田勝彦、尾立素子
Tel: 03-5950-1335 Fax: 03-5950-1375
e-mail: programme_cij@careintjp.org


第17回共生ワークショップ
「緊急援助に関する最近の国際的動向-ミャンマーを事例として」

「緊急援助に関する最近の国際的動向-ミャンマーを事例として」

日時:2010年8月23日(月)12:30~14:30
場所:ジャパン・プラットフォーム会議室
(〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-6-1大手町ビル2階)

テーマ:「緊急援助に関する最近の国際的動向-ミャンマーを事例として」
講師:國井 修 氏 (ユニセフ・ソマリア支援センター 保健・栄養・水衛生部長)

 國井修氏は、AMDAを含むNGIO,JMTDR(国際緊急援助隊医療チーム)、UNICEFなどを通じて、難民支援や緊急人道援助に豊富な経験をお持ちです。2010年6月より、ユニセフ・ソマリア支援センターにて精力的に活動されています。

 このたび、一時帰国を利用して、Cluster approachやCommon Humanitarian Fundなど、最近の緊急援助における援助協調、資金調達などのメカニズムのお話を伺うことにいたしました。

 とくに近年、国際的な緊急援助に対する援助協調や資金調達のあり方は、ダイナミックに変貌しつつあります。研究班以外の方のご参加も大歓迎です。

関心ある方の積極的なご参加をお待ちしています(入場無料)。

■参加申し込み方法
(1)氏名、(2)所属、(3)メールアドレス をご記入の上、
8月20日(金)までにJPF事務局(project@japanplatform.org)
までメールにてお申し込みください。

(連絡先)ジャパン・プラットフォーム
板倉純子(TEL:03-5223-8891)


第16回共生ワークショップ
第4回心理社会的ケアワークショップ
心理社会的ケアの評価

心理社会的ケアの評価

日時:2010年7月23日(金)16:00~18:00
場所:ジャパン・プラットフォーム会議室
(〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-6-1大手町ビル2階)

テーマ:「心理社会的ケアの評価」

16:00~16:20「国際協力におけるプロジェクト評価」
(中村 安秀:大阪大学大学院人間科学研究科)
16:20~17:00「心理社会的ケアの評価基準」の提案
桑山 紀彦(東北国際クリニック)
齋藤 和樹(日本赤十字秋田看護大学)
17:00~18:00 フリー ディスカッション「心理社会的ケアの評価基準」
桑山 紀彦(東北国際クリニック)
齋藤 和樹(日本赤十字秋田看護大学)
コメンテーター 
藤森 和美(武蔵野大学)、飛林 良平(外務省)
NGO(交渉中)、JPF事務局
司会(中村安秀:大阪大学大学院人間科学研究科)

 2010年5月14日に「心理社会的ケアとは何か」をテーマに共生ワークショップを開催しました。今回は、それを受けて「心理社会的ケアの評価」をテーマとして、何のための評価か、誰のための評価か、評価の限界などについて議論を進め、評価基準の提言につなげていきたいと考えています。
 最終的には、心理社会的ケアの概念を整理し、種々の評価方法の選択肢を提示し、実際の活動のうちGood Practiceを分析することを行う。それらの議論や分析をまとめることにより、最終的には「心理社会的ケアに関するマニュアル」を作成したいと考えています。
 関心ある方のご参加をお待ちしています(参加無料)。

(連絡先)ジャパン・プラットフォーム
板倉純子(TEL:03-5223-8891)

第15回共生ワークショップ
第3回心理社会的ケアワークショップ
心理社会的ケアとはなにか

心理社会的ケアとはなにか

日時:2010年5月14日(金)16:00~18:00
場所:ジャパン・プラットフォーム会議室
(〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-6-1大手町ビル2階)
主催:文部科学省ニーズ対応型地域研究推進事業「共生人道支援研究班」
内容:
 16:00~16:40 基調講演「心理社会的ケアとは何か」
         (桑山紀彦:東北国際クリニック)
 16:40~17:00 心理社会的ケアに関する参考文献レビュー
         (藤森和美:武蔵野大学)
 17:00~18:00 パネルディスカッション「心理社会的ケアとは何か」
           藤森 和美(武蔵野大学)
          齋藤 和樹(日本赤十字秋田看護大学)
          桑山紀彦(東北国際クリニック)
          NGO(交渉中)
          司会(中村安秀:大阪大学大学院人間科学研究科)

趣旨

 2009年は心理社会的ケアに関して2回のワークショップを行い、ヨルダンにおけるイラク難民支援活動に焦点をあてた学際調査を実施してきた。
 2010年度は、心理社会的ケアの概念を整理し、種々の評価方法の選択肢を提示し、実際の活動のうちGood Practiceを分析することを行う。それらの議論や分析をまとめることにより、最終的には「心理社会的ケアに関するマニュアル」を作成したい。
 なお、次回は2010年7月23日(金)に「心理社会的ケアの評価」をテーマとして、何のための評価か、誰のための評価か、評価の限界などについて議論を進める予定である。




第14回共生ワークショップ
第4回ジェンダーワークショップ
評価と研究から学ぶ

評価と研究から学ぶ

日時: 2010年4月28日(火) 14:00~17:00
場所: JICA広尾 地球ひろば セミナールーム202
(地図:http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html
主催: 文部科学省ニーズ対応型地域研究推進事業「共生人道支援研究班」、地域研究コンソーシアム「社会連携研究会」、(財)ケア・インターナショナル ジャパン、(特活)難民を助ける会
後援: 独立行政法人 国際協力機構
内容: 「第4回 評価と研究から学ぶ」
・趣旨説明
・第3回ワークショップの振り返り
藤掛洋子 (東京家政学院大学・大学院准教授、ミタイ基金代表)
  ・発表「人々の質的変化を可視化するエンパワーメント評価」
  ・概要:パラグアイの農村女性を対象にした生活改善プログラムの事例より導きだされたエンパワーメント評価の考え方と手法を紹介した後、JICAにより実施されたホンジュラス共和国地方女性のための小規模起業支援プロジェクトにおける評価手法活用事例他を紹介します。
加藤久美(国際医療福祉大学院医療福祉国際協力学領域修士過程修了)
  ・発表「ラオスにおける障害者のエンパワーメント」(エンパワーメント評価モデル適応事例の紹介)
  ・概要:認定NPO法人AAR(難民を助ける会)のラオス車いす普及支援事業に開発実践者として関わった後、評価に「藤掛モデル」を活用。車いすユーザーやその家族のエンパワーメントを可視化した事例を報告します。
・質疑応答
・自由討議とまとめ

趣旨

日本の支援実務者においては、ジェンダーへの配慮が戦略的に行われているケースは少ない。また、日本の研究者においては、かなり地域研究が特定的・限定的なため、実務者の人道支援事業に関係するケースは多くはない。ジェンダーという共通テーマが、双方の専門性を活かして、事業の効率、効果を高めることが望まれる。

そこで、本ワークショップは次のことを目指す。①日本の実務者が、ジェンダーの視点を理解し、ジェンダーに配慮した人道支援事業を実施し、事業効果を高めること。また、平常時の事前調査などで使うジェンダー・ツールが緊急時にどの程度有効かを検証し課題を導く。②日本の研究者が、実務的な事業に接することにより、ジェンダー研究および地域研究に活用するようになること。

本ワークショップは、計5回の開催を予定している。第1回ジェンダーに配慮した支援戦略(2009年10月開催済)、第2回人道支援から学ぶ(09年11月27日開催済)、第3回開発支援から学ぶ(10年2月2日開催済)、第4回評価と研究から学ぶ(10年4月28日)、第5回総括(10年6月開催予定)。

第13回共生ワークショップ
第3回ジェンダーワークショップ
開発支援から学ぶ

開発支援から学ぶ

日時: 2010年2月2日(火) 14:00~17:00
場所: JICA広尾 地球ひろば セミナールーム202
(地図:http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html)
主催: 文部科学省ニーズ対応型地域研究推進事業「共生人道支援研究班」、地域研究コンソーシアム「社会連携研究会」、(財)ケア・インターナショナル ジャパン、(特活)難民を助ける会
後援:独立行政法人 国際協力機構
内容:「第3回 開発支援から学ぶ」
・趣旨説明
・第2回ワークショップの振り返り
酒本和彦 (独立行政法人 国際協力機構 公共政策部ジェンダー平等推進課)
 ・発表「JICAにおけるジェンダー主流化について」
 ・質疑応答
梶房大樹 (㈱かいはつマネジメント・コンサルティング)
 ・発表「開発におけるジェンダーと男性/男性性への視座」
 ・質疑応答
武田勝彦、尾立素子(ケア・インターナショナル ジャパン)
 ・発表「CARE のジェンダー・ポリシーおよび事例」
 ・質疑応答
ジェンダーについて理解するゲーム
・自由討議とまとめ

趣旨

日本の支援実務者においては、ジェンダーへの配慮が戦略的に行われているケースは少ない。また、日本の研究者においては、かなり地域研究が特定的・限定的なため、実務者の人道支援事業に関係するケースは多くはない。ジェンダーという共通テーマが、双方の専門性を活かして、事業の効率、効果を高めることが望まれる。

そこで、本ワークショップは次のことを目指す。①日本の実務者が、ジェンダーの視点を理解し、ジェンダーに配慮した人道支援事業を実施し、事業効果を高めること。また、平常時の事前調査などで使うジェンダー・ツールが緊急時にどの程度有効かを検証し課題を導く。②日本の研究者が、実務的な事業に接することにより、ジェンダー研究および地域研究に活用するようになること。

本ワークショップは、計5回の開催を予定している。第1回ジェンダーに配慮した支援戦略(2009年10月開催済)、第2回人道支援から学ぶ(09年11月27日開催済)、第3回開発支援から学ぶ(10年2月2日開催)、第4回評価と研究から学ぶ(10年4月開催予定)、第5回総括(10年6月開催予定)。

第12回共生ワークショップ
第2回ジェンダー共生ワークショップ
「人道支援から学ぶ」

「人道支援から学ぶ」

日時: 2009年11月27日(金) 14:00~16:40
場所: JICA広尾 地球ひろば セミナールーム202(地図:http://www.jica.go.jp/hiroba/about/map.html)
主催: 文部科学省ニーズ対応型地域研究推進事業「共生人道支援研究班」、地域研究コンソーシアム「社会連携研究会」、(財)ケア・インターナショナル ジャパン、(特活)難民を助ける会
後援:独立行政法人 国際協力機構
内容:「第2回 人道支援から学ぶ」
趣旨説明
第1回ワークショップの振り返り
池田恵子(静岡大学)
 ・発表「コミュニティ防災への女性の参画」
 ・質疑応答
堀江良彰 (難民を助ける会)
 ・発表「アフガニスタンの障害者支援における女性障害者への配慮」
 ・質疑応答
椎名規之(ジャパン・プラットフォーム)
 ・発表「ジャパン・プラットフォーム 支援事業でのジェンダー配慮の状況」
 ・質疑応答
自由討議とまとめ

趣旨
日本の支援実務者においては、ジェンダーへの配慮が戦略的に行われているケースは少ない。また、日本の研究者においては、かなり地域研究が特定的・限定的なため、実務者の人道支援事業に関係するケースは多くはない。ジェンダーという共通テーマが、双方の専門性を活かして、事業の効率、効果を高めることが望まれる。

そこで、本ワークショップは次のことを目指す。①日本の実務者が、ジェンダーの視点を理解し、ジェンダーに配慮した人道支援事業を実施し、事業効果を高めること。また、平常時の事前調査などで使うジェンダー・ツールが緊急時にどの程度有効かを検証し課題を導く。②日本の研究者が、実務的な事業に接することにより、ジェンダー研究および地域研究に活用するようになること。

本ワークショップは、計5回の開催を予定している。第1回ジェンダーに配慮した支援戦略(2009年10月開催済)、第2回人道支援から学ぶ(09年11月27日開催)、第3回開発支援から学ぶ(10年2月開催予定)、第4回評価と研究から学ぶ(10年4月開催予定)、第5回総括(10年6月開催予定)。

第11回共生ワークショップ
第2回心理社会的ケア
心理社会的ケアと青少年活動の違いについて、 心理社会的ケアの評価手法について

「心理社会的ケアと青少年活動の違いについて」、「心理社会的ケアの評価手法について」

日時:2009年10月20日(火) 午後4時―6時
場所:特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム事務局(東京都千代田区大手町)http://www.japanplatform.org/jpf_map/office-map.html
主催:文部科学省ニーズ対応型地域研究推進事業「共生人道支援研究班」(大阪大学 中村安秀)
内容:
 ①短話提供「PTSDの本態とその回復過程について」 20分
  桑山紀彦(東北国際協力クリニック、院長、精神科医)
 ②現場報告「JPFヨルダン事業のモニタリング報告」30分 
 ③活動報告「赤十字活動におけるメンタル・ヘルス事業の実際」30分
 ④意見交換(40分)
 テーマは「心理社会的ケアと青少年活動の違いについて」
     「心理社会的ケアの評価手法について」
趣旨
心理社会的ケアは、精神保健という一部専門家にのみゆだねられていた感じの強い「心のケア」に対して、もっと門戸を開いた分野として注目されています。この分野が日本の国際協力の分野でも更に盛んになる事を期待して、この研究会を開きたいと思います。

例えば、JPFにおいても、近年心理社会ケアの要素を取り入れた災害現場における緊急、復興支援の案件が増加し、多数の団体が支援を実施しています。JPF参加団体の現場の事例も紹介いただきながら、相互の連携強化を促進しつつ、人道支援における心理社会的ケアの実践に関する議論を深めたいと思います。

第10回共生ワークショップ
第1回ジェンダー共生ワークショップ 
*ジェンダーに配慮した支援戦略
*報告書

ジェンダーに配慮した支援戦略

日時:2009年10月5日(月) 15:00-17:00
場所:(特活)難民を助ける会3F会議室
(地図:http://www.aarjapan.gr.jp/info/map.html)
主催:文部科学省ニーズ対応型地域研究推進事業「共生人道支援研究班」、地域研究コンソーシアム「社会連携研究会」、(財)ケア・インターナショナル ジャパン、(特活)難民を助ける会
内容:「第1回 ジェンダーに配慮した支援戦略」
 ファシリテーター:尾立素子(ケア・インターナショナル ジャパン)
 趣旨説明
 「ジェンダー基礎事項」倉田聡子(フリーランス・コンサルタント)
    質疑応答
 「国連のジェンダーへの取り組み」横井水穂(UNDP東京事務所)
    質疑応答
「地域研究とジェンダー」石井正子(大阪大学グローバルコラボレーションセンター)
    質疑応答
 まとめ

趣旨
日本の支援実務者においては、ジェンダーへの配慮が戦略的に行われているケース
は少ない。また、日本の研究者においては、かなり地域研究が特定的・限定的なた
め、実務者の人道支援事業に関係するケースは多くはない。ジェンダーという共通
テーマが、双方の専門性を活かして、事業の効率、効果を高めることが望まれる。
そこで、本ワークショップは次のことを目指す。①日本の実務者が、ジェンダーの
視点を理解し、ジェンダーに配慮した人道支援事業を実施し、事業効果を高めるこ
と。また、平常時の事前調査などで使うジェンダー・ツールが緊急時にどの程度有効
かを検証し課題を導く。②日本の研究者が、実務的な事業に接することにより、ジェ
ンダー研究および地域研究に活用するようになること。
本ワークショップは、計5回の開催を予定している。第1回ジェンダーに配慮した支
援戦略(2009年10月開催)、第2回人道支援から学ぶ(09年12月開催予定)、第3回開
発支援から学ぶ(10年2月開催予定)、第4回評価と研究から学ぶ(10年4月開催予
定)、第5回総括(10年6月開催予定)。

第一回 ご報告

平成21 年11 月6 日
(財)ケア・インターナショナル ジャパン


第 1 回ワークショップの目的
当ワークショップは、 
1.日本のNGO のジェンダー配慮の実践とジェンダー配慮の基本事項 
2.地域研究とジェンダーの連携についての理解を促すことを主な目的として実施された。

第 1 回ワークショップの発表概要
1. 参加NGO の発表
参加NGO がジェンダー配慮の実践例、成果、課題、当ワークショップに対する期待を発表した。
2. ジェンダー面からみたNGO 活動の成果と課題を整理しよう
倉田氏によるWID およびGAD、ジェンダー主流化と諸アプローチ、および実際的・戦略的ジェンダーニーズの説明があった。その後、参加者は所属団体の活動がどのようなジェンダーニーズに対応しているのかを分析した。(詳細は添付資料参照)
3. 国連開発計画のジェンダーの取り組み
横井氏より国連開発計画のジェンダーの取り組みについて、基本方針やジェンダー主流化のための戦略に関する説明があった。
4. 地域研究とジェンダー
石井氏より地域研究の基本事項および地域研究とジェンダー支援の連携についての説明があった。

当ワークショップについての参加者の評価およびコメント
当ワークショップの参加者のフィードバックによると、主な長所としては、情報交換、人材交流、実務者と研究者の関係づくりの機会の提供、ジェンダーについて考える機会の提供という面で良かったとの評価があった。

一方、主な改善点として、当ワークショップの目的の明確化および討議時間や情報交換時間枠の拡大が指摘された。

その他にも、自由討議において、いくつかコメントがあがった。例えば、当ワークショップ参加者の間で、ジェンダー配慮に関する知識にばらつきがあるので、その解決策として、NGO 実務者向けにジェンダーに関する研修を行うのはどうかとの意見があった。その他、当ワークショップは緊急人道支援を中心においているのか、開発支援も対象としているのか明確ではないという指摘もあがった。

当ワークショップの成果と今後の課題
以上の参加者の評価等を配慮し、以下が当ワークショップの成果としてまとめられる。
1.実務者と研究者のジェンダー支援における連携を促すための機会となった。
2. 情報交換・人材交流の機会となった。
3. ジェンダーについて考える機会となった。

今後の課題としては以下が挙げられる。
1. 当ワークショップの目的を再確認し、当ワークショップの主要課題は人道支援とジェンダー配慮であるが、一方で、両者がどのように地域研究や開発支援に関わるのかをより明確にする。
2. NGO 関係者がジェンダー配慮についての知識を得て、それを実践できるように研修機会を確保する。
3. 当ワークショップの最終目標として、研究者側と実務者側のアクションプランの策定を行う。なお、アクションプランが計画のまま終わらないよう、フォローアップワークショップの方法も見つける。
4. 当ワークショップを契機にできた実務者と研究者のネットワークが継続するように体制を構築する。

第9回共生ワークショップ 
第1回心理社会的ケア
中国四川大地震と心理社会的ケアについて

中国四川大地震と心理社会的ケアについて

日時:2009年7月27日 午後4時―6時
場所:JPF事務局 http://www.japanplatform.org/top.html
運営母体:文部科学省ニーズ対応型地域研究推進事業「共生人道支援研究班」(大阪大学 中村安秀)
内容
 挨拶:中村 安秀 
 報告:「心理社会的ケア」の成り立ち、歴史、その基本概念 桑山紀彦(「国際協力クリニック」院長、精神科医)
 現場からの報告                        
  ❶ADRAからの報告
  ❷NICCOからの報告
  ❸SCJからの報告
 専門家からの報告                       
  「四川大震災の現場と心理社会的ケアの実情および展望」 藤森和美 先生(武蔵野大学人間関係学部 教授、臨床心理士、博士)
 質疑応答                           
 各団体からの質問
 JPFとの意見交換
 今後の「心理社会的ケア」の進め方
 「共通評価指標」について

趣旨
心理社会的ケアは、精神保健という一部専門家にのみゆだねられていた感じの強い「心のケア」に対して、もっと門戸を開いた分野として注目されています。この分野が日本の国際協力の分野でも更に盛んになる事を期待して、この研究会を開きたいと思います。

例えば、JPFにおいても、近年心理社会ケアの要素を取り入れた災害現場における緊急、復興支援の案件が増加し、多数の団体が支援を実施しています。JPF参加団体の現場の事例も紹介いただきながら、相互の連携強化を促進しつつ、人道支援における心理社会的ケアの実践に関する議論を深めたいと思います。

第8回共生ワークショップ
ペルー地震被災者支援モニタリング調査・報告会

ペルー地震被災者支援モニタリング調査・報告会

日時: 2008年12月4日(木) 14:00-15:30
場所: ジャパン・プラットフォーム事務局 http://www.japanplatform.org/top.html
主催: 大阪大学大学院人間科学研究科 共生人道支援研究班地域研究コンソーシアム 社会連携研究会
内容
 趣旨説明
 司会:石井正子(大阪大学グローバルコラボレーションセンター)
 報告① 「ジャパン・プラットフォームのペルー地震への対応および事業内容について」 勝部司(ジャパン・プラットフォーム事業部 ペルー地震被災者支援担当)
 報告② 「<住民参加型支援>を成功に導くために:ペルー地震復興支援事業から」 内藤順子氏(日本学術振興会特別研究員(PD)・日本女子大学人間社会学部)
 質疑応答

趣旨

2007年8月15日、ペルー南西地方の沖合でマグニチュード7.9の大地震が発生し、広範囲にわたって多く人びとが犠牲となった。
ジャパン・プラットフォーム(JPF)参加NGOでは、ADRA Japan が初動調査を実施し、ICA文化事業協会(ICA)が初動・緊急・復興支援を実施した。
地震発生から1年後、JPFではICAの事業を対象に、ペルー地震被災者支援のモニタリング調査を実施した(概要は下記参照)。

このモニタリング調査には、地域専門家(人類学)として内藤順子さんにご参加いただいた。

支援の現場では「住民参加型」として住民や地域社会の視点を事業に反映させることが重視されている。

このワークショップでは、内藤さんに地域社会と事業との関連をお話いただくとともに、事業が南米で展開されている他の支援活動に与える影響などについてもご意見をいただく予定である。

モニタリング調査・概要
事業名「ペルー地震被災者支援評価報告書作成事業」
目的:2007年8月に発生したペルー地震対応として、JPF参加NGOが実施した「ペルー地震被災者支援」プログラム(2007年9月~2008年9月)の事業評価報告書を作成し、今後のJPF支援の効率化に役立てる。
・現地調査期間:2008年8月16-22日
・現地調査実施体制
 地域専門家1名
 事務局員1名
モニタリング対象事業(計4事業:すべてICAによる事業)
・中南部農村地域における初動調査および緊急物資配布事業(2007年8月23日-9月4日)
・チンチャ市郊外における緊急支援事業(2007年9月18日-12月31日)
・チンチャアルタにおける炊き出し所を基点としたコミュニティー復興緊急支援事業(2008年1月1日-3月15日)
・チンチャ郡における共同キッチン支援を通じた復興モデル事業(2008年5月24日-9月10日)

第7回共生ワークショップ
第2回アチェ・フィールド調査準備会のご案内

第2回アチェ・フィールド調査準備会のご案内

日時:2008年6月27日(金) 14:00-16:00
場所:ジャパン・プラットフォーム事務局
主催:大阪大学大学院人間科学研究科 共生人道支援研究班
地域研究コンソーシアム 社会連携研究会
内容
 報告① 「北アチェ県における災害・紛争後の緊急・復興支援について」 佐伯 奈津子(インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)
 報告② 「アチェにおけるIOMの復興支援と平和構築」 中山 暁雄(国際移住機関 (IOM))

第1回アチェ・フィールド調査準備会に引き続き、今回は、NINDJAの佐伯さま、IOMの中山さまからご報告をもとに、緊急支援からその後の復興・平和構築の過程で、支援する側と支援を受ける住民との相互作用や支援のあり方などについて、議論できればと思います。

第6回共生ワークショップ
アチェ・フィールド調査準備会

アチェ・フィールド調査準備会
「見えにくいもの」「数えにくいもの」にどう働きかけるか

日時: 2008年5月26日(月) 15:00-17:30
場所: ジャパン・プラットフォーム事務局 http://www.japanplatform.org/top.html
〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-6-1大手町ビル 266区
主催: 大阪大学大学院人間科学研究科 共生人道支援研究班
地域研究コンソーシアム 社会連携研究会
内容
 趣旨説明
山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
 報告①「スマトラ沖地震によるアチェの被災状況と復興」 山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
 (質疑応答)
 報告②「被災した人々の視点からの復興」 西芳実(東京大学「人間の安全保障」プログラム)
 質疑応答および討論
 報告③「ピース ウィンズ・ジャパンが行ったアチェ支援」 山本理夏(ピース ウィンズ・ジャパン)
 質疑応答

趣旨
前回の共生ワークショップで取り上げられた2007年スマトラ地震(ベンクル地震)の「海の民」と「山の民」の事例のように、自然災害は、被災した地域社会に潜在的に存在する問題を顕在化させる契機となる。人命や財産などの「目に見える被害」「数えられる被害」は人目を引きやすく、支援が集まりやすいが、社会に潜在的に存在する問題は「目に見えにくい」「数えにくい」ため、支援の対象とはなりにくい。

「目に見える」「数えられる」ものに対する支援は、それが必要な理由やその成果を数値などによって容易に示すことができるという利点がある。他方、そのような支援からは「被災前の状態に戻す」という関わり方を超えた働きかけは生まれにくく、被災した地域社会が潜在的に抱える問題を解決することにはならず、むしろ問題の構造を再生産することにもなりかねないという限界もある。

このことは、紛争地への働きかけでも同様である。武力紛争の紛争地では、政府や武装勢力への停戦への働きかけ、紛争によって被害を受けた人命や財産の回復や補償、停戦後の元兵士の社会復帰などの働きかけがなされる。支援活動がこのような「目に見えるもの」「数えられるもの」に向けられがちとなる一方で、紛争を生み出す地域社会の構造は、「見えにくい」「数えにくい」ため、積極的な働きかけの対象となりにくい。

とりわけ開発途上国の災害被災地や紛争被害地では、被災や紛争を日常から切り離して「被害をなかったことにする」支援ではなく、「被害を契機によりよい社会をつくる」支援が必要とされている。そのためには、「目に見えにくい」「数えにくい」被害にも積極的に目を向ける必要がある。実際の支援現場では、現場スタッフが「見えにくいもの」「数えにくいもの」に目配りした支援活動を展開している例も少なくないが、数値などを重視する外形的な評価からは漏れやすく、そのため現場と本部との間の齟齬を生みかねない。

このワークショップでは、2004年12月のスマトラ沖地震・津波によって紛争中に被災地となり、被災後の復興過程と紛争後の復興過程が並行して進められたインドネシアのアチェ州を事例として、「見えにくいもの」「数えにくいもの」について整理したうえで、それらに支援活動がどのように働きかけ、そしてその働きかけをどのように評価しうるかについて地域研究の立場から報告し、参加者とともに検討したい。

第5回共生ワークショップ
緊急人道支援における効果的支援のあり方

緊急人道支援における効果的支援のあり方:
"コミュニティの回復力"を高める
-南部アフリカ干ばつ被災者支援の経験から-

日時:2008年1月21日(月)14:00~16:30
場所:ジャパン・プラットフォーム事務局 http://www.japanplatform.org/top.html
〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-6-1大手町ビル 266区
主催: 大阪大学大学院人間科学研究科 共生人道支援研究班
地域研究コンソーシアム 社会連携研究会
後援: ジャパン・プラットフォーム
内容
 趣旨説明
 活動報告「スワジランド干ばつ被災者支援の経験」
坂 賢二郎(ワールド・ビジョン・ジャパン)
石川 えり(難民支援協会)
 調査報告「レソト干ばつ被災者支援に向けての調査」 武田勝彦 (ケア・インターナショナル・ジャパン)
 質疑応答
 指定発言「人間の安全保障と飢饉研究」 峯 陽一(大阪大学大学院人間科学研究科 准教授)
 質疑応答
 討論

趣旨
自然災害時における効果的な「緊急」人道支援とは何なのか。従来、日本の緊急人道支援は、人々の生存を最低限維持する支援を期間限定的に行う傾向がある。しかし、現地で支援にあたる当該国政府、国連諸機関やNGOからは、「緊急時」においても人々の生活力を高め、帰属するコミュニティの活性化の素地を造り、緊急から復旧、開発へと継続的に支援を実施することの重要性も指摘されている。 この背景には、人々の自立やコミュニティの回復力を高める支援活動をすることにより、自然災害に対するコミュニティの脆弱性を軽減させると同時に人々が安心して生活できる持続的な基盤を提供することが可能になるとの認識がある。しかし、日本においてはこのような方向性に対する理解が不足していること、また資金的な制約や組織間の連携が円滑に実施されにくい状況があり、現段階では現場の声は実際に行われている緊急人道支援活動に十分反映されていない。

ジャパン・プラットフォーム(JPF)はワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)が実施する「スワジランドにおける干ばつ被災者支援」事業を支援している。この事業は、WVJの今後10~15年間の同国における干ばつに対する支援戦略の一部を構成しており、WVJはJPF資金を活用した緊急支援(6カ月)の後、国連機関との連携や外務省のNGO連携無償資金協力を活用して復興支援(2008年5月~2009年4月)を、自己資金を活用した開発支援(2008年10月頃から)を行っていく予定である。この事業は、人々が緊急に必要としているニーズを満たすことと平行して、脆弱な世帯やコミュニティが干ばつに対する回復力を高め、開発への足がかりとなる持続性のある支援として位置づけられており、まさに効果的緊急支援のあり方のモデルケースとなりえる活動である。また、レソトにおいても、ケア・インターナショナル・ジャパン(CARE)が、JPFへの支援事業申請を視野に入れ、レソトにおける干ばつ支援に対しての調査を行った。CAREも、JPF事業を含め3~5年間同国において支援を行う計画である。

本ワークショップでは、自然災害時における効果的な「緊急」人道支援のあり方についてWVJのスワジランドにおける活動や、CAREのレソトにおける調査結果をもとに、実務者と研究者がそれぞれの知見を持ち寄って議論したい。これにより、今後の日本の緊急人道支援の効果的なあり方について可能性と課題を浮き彫りにし、前回に引き続き研究者と実務家との連携・協力を促進する一助としたい。

第4回共生ワークショップ
災害対応における人道支援と地域研究の連携の可能性と課題

災害対応における人道支援と地域研究の連携の可能性と課題
-2007年スマトラ島南西沖地震被災地の合同調査の経験から-

日時: 2007年12月4日(火) 14:00-17:00
場所: ジャパン・プラットフォーム事務局 http://www.japanplatform.org/top.html
〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-6-1大手町ビル 266区
主催: 大阪大学大学院人間科学研究科 共生人道支援研究班
地域研究コンソーシアム 社会連携研究会
内容
趣旨説明  山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
 報告①「スマトラ島南西沖地震被災者支援初動調査報告――人道支援の立場から」 菊池慎吾(ジャパン・プラットフォーム)
 質疑応答
 報告②「災害への対応に現れる地域社会の特質――2007年スマトラ島南西沖地震の事例から」(仮題) 西芳実(東京大学「人間の安全保障」プログラム)
(質疑応答)
 討論「災害地域情報のプラットフォーム化を通じた連携の可能性」  山本博之
 総合討論

趣旨
自然災害への対応において、人道支援の実務家と地域研究者はどのように連携・協力できるのか。そして、それは実務家と地域研究者の双方にとって本当に有益なのか。
 特定の地域と長く関わるなかで、その地域の特性を解明し、それを学問的な成果として発表する地域研究者。世界の全域を舞台に、はじめて訪れる地域にも積極的に分け入り、人々の命や財産を救うという具体的な目的を持って短期間に活動する人道支援の実務家。どちらも世界各地の「現場」に関わる点で共通性があり、両者の連携・協力の必要性を唱える声も少なくない。しかし、対象との関わり方の違いが強調されてきたためか、人道支援の実務家と地域研究者の連携・協力はこれまで個人レベルのものに留まり、組織的な連携・協力はほとんどなされていない。

このような状況で、2007年9月に発生したスマトラ島南西沖地震では、地域研究コンソーシアムの枠組を利用して、ジャパン・プラットフォームの初動調査に地域研究者が同行し、これにより人道支援の実務家と地域研究者の被災地での合同調査が実現した。この合同現地調査で、実務家と地域研究者は同じ行程で同じものを見聞きし、その過程で情報や意見の交換を頻繁に行った。しかし、焦点の当て方や解釈の仕方の違いから、そして何よりも対象への関心の持ち方の違いから、同じ被災地を調査しても、その調査結果は互いに異なるものになるはずである。

このワークショップでは、合同現地調査を行った実務家と地域研究者が、それぞれの立場からの調査結果とともに、合同現地調査の経験に対する所見を発表する。これによって実務家と地域研究者による被災地の捉え方の違いが明らかになるものと思われるが、違うことを確認するだけに留まらず、違いを踏まえた上で、実務家と地域研究者は互いの知見をどのように利用可能なのか(あるいは利用可能でないのか)を議論したい。この議論を通じて、地域研究者が単に現地語や現地事情に通じた通訳兼ガイドとしてではなく、地域研究者としての専門性を活かして被災地の調査に積極的に参加でき、それを通じて実務家と地域研究者の調査がそれぞれより豊かになる可能性を、それに伴う課題とともに浮かび上がらせたい。

このワークショップで取り上げるのは2007年スマトラ島南西沖地震という1つの事例であり、ここからただちに人道支援と地域研究の連携や協力に関する一般論が引き出せるわけではない。しかし、必要性が叫ばれながらも実現してこなかった実務家と地域研究者の連携・協力を実現に向けて一歩進めるものとして、このワークショップは人道支援業界にとっても地域研究者にとっても意義の大きいものとなるはずである。

第3回共生ワークショップ
文献から見る人道支援

文献から見る人道支援

日 時:2007年1月29日(月) 14:00-17:00
場 所:ジャパン・プラットフォーム(JPF)事務局
内 容
 趣旨説明 山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
 報告①「東ティモール――ポスト・コンフリクト平和構築の評価にかかわる諸文献」 松野明久(大阪外国語大学外国語学部)
 質疑応答
 休憩
 報告②「文献に見る紛争下の人道支援と災害対応――アチェの事例から」 西芳実(東京大学大学院総合文化研究科)
 質疑応答
 総合討論
 閉会

趣 旨
人道支援において、現場での活動が重要であることは改めて言うまでもない。これは、研究室に閉じこもって文献だけを相手に研究しているとしばしば批判される研究者に対するアンチテーゼでもありうる。しかし、「実務家=現場」「研究者=文献」と2つに分ける理解では、両者の連携が進みつつある現実を捉えそこねることにもなりかねない。現場で得られた知識や経験は他の人々と共有することに意味があるが、そのための作業を現場だけでまかなうことは難しい。映像などによる記録は貴重な資料となりうるが、何らかの立場からの整理・分析がなされていないデータのままでは、多様な背景を持つ人々の間で十分に共有されにくい。この点において、文献によって知識や経験を共有・蓄積する方法を作り上げてきた研究者の経験はなお十分に有益だと言える。その意味で、文献を通じた情報の収集や発信は、研究者だけでなく、現場を重視する実務家にとっても重要なものとなっている。

しかも、近年では、実務家としての経験を持った上で研究の道に進んだり、その逆に研究者としての研鑽を積んだ上で実務の道に進んだりする実務と研究の相互乗り入れが見られるようになり、現場の経験に裏打ちされた文献も増えつつある。これらの文献をどう読み解き、そこからどのような知識と経験を手に入れるかは、研究者と実務家の双方にとって極めて大きな意義がある。

このワークショップでは、実務家としての経験を持ち、現場での活動を十分に意識しながらも、研究者としての顔も持って活躍しているお二人をお招きし、人道支援に関連する文献を地域研究の立場からどう読み解くかをご紹介いただいた上で、実務家と研究者を交えた討論を通じて理解をさらに深めることを目的としている。松野明久氏(大阪外国語大学外国語学部教授)には、東ティモールの事例をもとに、主に紛争・平和構築の分野に関する文献を中心に整理していただき、必要に応じて開発や政治体制など関連する分野の文献もあわせてご紹介いただく。西芳実氏(東京大学大学院総合文化研究科助手)には、インドネシアのアチェ州を事例として、災害および災害対応を中心に、必要に応じて紛争や経済開発など関連する分野の文献もご紹介いただく。

東ティモールはインドネシアによる「併合」状態から独立を達成し、他方、アチェはインドネシア内の自治州となりつつあるかに見える。この2つの地域はインドネシア地域の統合を考える上できわめて重要な事例であり、これまで両地域の政治的自立をインドネシアの国内政治の文脈から読み解こうとする努力が積み重ねられてきた。このワークショップでは、このような観点に加え、国際社会による関与の影響という観点から東ティモールの独立とアチェの自治を位置づけることにもなるだろう。その意味で、このワークショップは、人道支援が対象地域の政治的自立にどのような役割を果たすのかという問題を考える上でも貴重な場となることが期待される。

第2回共生ワークショップ
人道支援活動の情報の蓄積・共有化と活用

人道支援活動の情報の蓄積・共有化と活用
-被災社会との「共生」を実現するために-

日時:2007年1月15日(月)15:00‐17:30
場所:ジャパン・プラットフォーム
報告者
PWJ 國田博史さん、西川正さん
UNICEF 岡村恭子さん
AAR 堀江良彰さん

趣旨
人道支援にたずさわる団体は、武力紛争や自然災害などの困難な状況下で、時には国家の枠をも超えながら、活動を展開する。難しいオペレーションを余儀なくされるだけに、その活動実績の情報やデータ、記録などは、支援現場でのさまざまな制約や工夫などの経験や知識を反映する。危険を伴いつつも必要とされる人道支援だからこそ、こうした活動実績をさまざまに活用することが、支援対象となる地域社会との共存を可能し、効率的かつ効果的な人道支援を実現するための、一つの手段にならないだろうか。実際、人道支援の活動実績には、さまざまな活用方法が考えられる。例えば実施記録は、団体のインスティテューショナル・メモリーとして蓄積することにも意味があるが、公開して一般支援者の人道支援の特性への理解を高めることにつなげたり、現実的な社会提言をおこなうための実証的データとすることもできる。長期的に支援インパクトを評価する際には、重要な指標とすることができるし、支援経験(成功・失敗)の分析からラーニングを導き出し、次の支援実践に活かすことにも利用できよう。

このワークショップでは、人道支援団体が、その活動経験および記録をどのように活用しているのかを報告してもらい、その取り組みや課題についての情報交換をおこなう。団体の支援運用・管理能力を向上させ、地域社会との共存を可能にする活動を実現するためには、どのような活動情報の収集、蓄積、共有そして利用方法が考えられるのだろうか。話し合ったことを参考にしながら、本プロジェクトで実現可能なことをさぐる。

第1回共生ワークショップ
人道支援の評価

人道支援の評価

日 時:2006年12月19日(火) 14:00-17:00
場 所:ジャパン・プラットフォーム(JPF)事務局
内容:
司会 高松幸司(JPF)
趣旨説明 中村安秀(大阪大学大学院人間科学研究科)
 報告① 山本博之「地域研究の立場から」(京都大学地域研究統合情報センター)
 報告② 天沼直子「学際評価の実践例」(地球市民かながわプラザ・職員)
 報告③ 平林国彦「国連機関UNICEFの経験から」(国連児童基金東京事務所)
 報告④ 池田満豊「NGOの経験から」(特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン)
 休憩
 総合討論
 閉会

趣 旨
2006年10月2日に行われた第1回研究班会議において、本研究班の活動として地域社会の構造や社会資本、共生をめざした地域住民の参加型緊急復興人道支援の事例を集積・総合していくことが確認された。それを受けて、第1回ワークショップでは、国連機関のニーズアセスメント手法やNGOによる市民参加型など学際的な評価について意見交換をする。まず、研究班メンバーの4人の方に、それぞれの立場から人道支援の評価についてご報告いただく。それぞれの報告者の経験や各組織団体の実践活動に基づいた報告をもとに、被災社会との共生をめざした評価手法について、活発な意見交換という作業が期待される。このワークショップでは、今後5年間で研究班が取り組む具体的な活動についてディスカッションし、学際的な人道支援についての評価手法を構築するためにその道筋をつけていくことを目標とする。